お好み焼き

今でこそ

余り食べなくなりましたが、私にとってお好み焼きとは幼いころから広島を離れるまで、生活の一部と言ってもいいほどでした。

学生時代には学校を抜け出し、昼食としてお好み焼きをよく食べに行ってたものです。社会人に成ってからもお昼はたいていお好み焼きでした。でもそれは私だけが特別ではなく、今のようにコンビニが何処にでも有るわけじゃ無かった時代、広島では普通のことでした。

その当時の私にとってお好み焼きとは、毎日食べても飽きない。いくらでも食べれる。何処にでも有る。とてもおいしい物。

私にとって、お好み焼はノスタルジー(郷愁)とも言えるかも・・・。

幼いころの思い出

貧しかった私の家では、たまにですがおやつとしてお好み焼きを食べさせてくれることがあり、それは、当時の私には凄く楽しみなことでした。なぜなら、お金を持って自分でお好み屋さんに買いに行けるからです。

当時、十円か二十円か金額はもう覚えていませんが、お金を持って自分で買いにいく、これが嬉しかった。

お好み焼き自体は野菜入り(野菜しか入ってない)で二つ折りにし、木を紙みたいに薄く削ったような物にはさんでくれクレープみたいに持って食べるのです。

これもまた美味しかった。

そして、これもたまにですが晩御飯としてのお好み焼きも有り、今の若い方には分からないと思いますが、当時、そば肉玉入りはちょっぴりゴージャスで、しかも、持ち帰りはお皿持参、玉子も持参が当たり前でした。

この店の玉子入りは、割った玉子の上にお好み焼きをかぶせて焼く以外にお好み焼きの上で玉子を割り、直接火を当てないでお好み焼きの熱でトロトロの半熟にしたのもありで、これが大好きでした。

小学校に上がってからはお店でも食べるようになりましたが、私の近所のお店は(当時私はそこしか知らず)きれい好きなおばさんの店で鉄板はいつもピッカピカ、

油汚れひとつ無く、縁の木の部分も汚れひとつ無く、へらが旨く使えるようになるまでは縁の木の部分に紙を敷かれ、旨くこぼさないよう食べれるようになると紙なしなので、紙なしになれるように真剣に食べてました。

紙なしになる事が当時、近所の子供達ではひとつのステータスとなっていました。

そんな子供時代を過ごした私にとってお好み焼きとは・・・幼いころの思い出、ノスタルジー(郷愁)。

メジャーになった広島風お好み焼き

こちらで広島風お好み焼きと言えば、皆んな焼きそばが入ってるやつね、と言います。

そばは入ってるけど焼きそばなんて入ってない!焼きそばは焼きそばで別物です。広島のお好み屋さんでお好み焼きに焼きそば入れてって言うと、はぁ~て言われますよ。

焼きそばではなく、そば入りです。

私から見ると、こちらで言う広島風お好み焼きはただのお好み焼きで、その他は関西風お好み焼き、〇〇風お好み焼きです。分かっては入るのですがなんか釈然としない物を感じます。

自分が育った土地のお好み焼きがお好み焼きで、何々風って言われてもピンと来ないです。私の場合、社会人として他の都市で働くようになり初めて違いを知りました。

今はどこの地方にも

広島風お好み焼き屋さんの看板が出てます。別にケチをつける気は毛頭ありませんが、見た目は似てますがなんか違います。食べるとはっきり分かります。私の口には合いません。

私が聞いた話では戦後の食糧難の時に安くてお腹も一杯になしかも栄養のバランスも良い物をって考えられたと聞いています。地元広島のお好み焼きも昔と今ではかなり変わってきてます。

色々なトッピング、商売ですから付加価値を付け価格も上げ利益率を上げたいのは分かります。確かに美味しいです。不味いとは言いません。昔からごく一部のお店ではやってました。

でも、私に言わせて貰えば最近の広島のお好み焼き、邪道です。まるで中華そばがラーメンに⇒ラーメンが元祖〇〇、家系〇〇ラーメンに!すいません、コダワリです。

毎年帰ってますが、最近では広島でお好み焼きは食べません。以前、子供たちと有名店で食べましたが、それ以後行ってません。子供たちが嫌がるので。

お好み焼きの味、変わったような気がします。家では皆んな大好きです。

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